ストラヴィンスキーの『ペトルーシュカ』

ストラヴィンスキー『ペトルーシュカ』

村上春樹『古くて素敵なクラシック・レコードたち』の楽しみ方

さて村上春樹『古くて素敵なクラシック・レコードたち』で流れる音楽、
表紙・裏表紙を飾る18枚のレコードも終わっていよいよ本の中で流れるレコードへ。

この本は1曲に対して何枚かのLPが紹介されていくわけだけど、
これって単に読むだけで面白いのか?といえばそれはない気がする。

確かに村上春樹という作家が好きなら、
書かれている文章だけでもそれなりに楽しめなくはないだろう。

でも結局のところ、
実際にどんな音なのか?は聴き比べた方が面白いに決まっている。

いずれにしてもそれぞれを聴いていくのが1番の楽しみ方だろう、
というわけで追々聴いていきたいと思う。

ストラヴィンスキー – ペトルーシュカとのだめカンタービレ

それで1曲目に出てくるのは、
表紙にアンセルメのレコードが載っていたストラヴィンスキーの『ペトルーシュカ』。

この曲から始めますか?
でもこの始まり方はなかなかステキだ。

この曲はドラマ『のだめカンタービレ』で、
上野樹里演じるのだめがコンクールで弾く曲だね。

過労で倒れて暗譜と練習が完全でないのだめは、
こともあろうに途中で確かに似た部分がある『きょうの料理』のテーマ曲を織り交ぜてしまう。

変奏曲と考えれば悪くないんだけれど、
なにしろコンクールだからね。

まあそれはともかく、
ペトルーシュカだ。

5枚のペトルーシュカ 1 アンセルメ(1949年)

アンセルメーストラヴィンスキー;ペトルーシュカ

ここに出てくるレコードは、
全部で5枚。

1949年録音のアンセルメは、
表紙を飾る音楽たちの中で既に出てきている。

5枚のペトルーシュカ 2 アンセルメ(1958年)

アンセルメーストラヴィンスキー;ペトルーシュカ

もう1枚ここで登場するのが、
同じアンセルメが1958年にリリースしたもの。

オーケストラは、
同じスイス・ロマンド管弦楽団。

1949年のものはモノラルだったけど、
こちらはステレオになったからか音のカラフルさみたいなものが増している気がする。

筆者曰く『鮮やかで鋭い』のが1958年盤で、
1949年盤の方は『ジェントルでふくよかな印象』だそうだ。

アンセルメの2枚を『ほとんどジャケ買い状態で買った』と書いているけど、
確かにこの『古っぽい、甲乙つけがたく心をそそられる』感じは大賛成。

5枚のペトルーシュカ 3 クラウディオ・アバド(1980年)

claudio-abbado-stravinsky-petrouchka

3枚目は、
1980年のクラウディオ・アバド指揮。

オケはアバドが1979-83年に首席指揮者として、
その後1983-88年音楽監督として携わっていたロンドン交響楽団。

取り上げている割に、
この演奏は『鋭く知的だけど野心的な音作りが耳に残る』らしい。

録音の問題なのかはわからないけれど、
耳に突き刺さる感じが良い時もあるけれど少しキツイという時もある。

アンセルメのものにはそういう感じは全くない、
ということはおっしゃる通りなんだろうか?

5枚のペトルーシュカ 4 ズービン・メータ(1979年)

zubin-mehta-stravinsky-petrouchka

同じく『濃密で勢いがあるがやはり野心的な音作りが耳に残る』という、
4枚目のズービン・メータ指揮ニューヨーク・フィルハーモニック盤。

こちらも所々耳に突き刺さる感じがあるけれど、
個人的にはメータの方がアバドよりも少し優しい感じがするかな。

5枚のペトルーシュカ 5 エーリッヒ・ラインスドルフ(1973年)

erich-leinsdorf-stravinsky-petrouchka

最後の1枚はエーリッヒ・ラインスドルフ指揮、
ニュー・フィルハーモニア管弦楽団。

最初に聴いた頃は「ん?」という箇所が所々あって、
どうなの?とあまり聴いてこなかった。

ただ今回久しぶりに聴いてみると、
これはこれで悪くないと気付けたのはとても良かった。

というわけで…

久しぶりに同じ曲を聴き比べてみたが、
なかなかこれは楽しかった。

クラシック音楽って、
基準になるオリジナルがないからなかなか「どの演奏が?」と良し悪しを判断するのは案外難しいのかもしれない。

だから聴き比べるのは面白いし、
人それぞれいろいろな意見が出てくるのだろう。

まあボクの感じる感じ方は高橋源一郎の『さようなら、ギャングたち』じゃあないけれど、
「おや、すてきだぞ」か「あれ、ひどいな」の二通りしかない。

他には、
ない。

そうなるとこの5枚は、
どれも「おや、すてきだぞ」になる。

もちろん好きな順番はあるけれど、
それをここで発表したりすることは野暮なのでもちろんしない。

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